2012年3月23日金曜日

肝硬変について プロトロンビン時間は延長します。外因系の凝固因子が肝臓で合成...

肝硬変について



プロトロンビン時間は延長します。外因系の凝固因子が肝臓で合成できないからです。
しかし教科書には活性化部分トロンポプラスチン時間APTTは延長すると書いていません。なぜでしょうか?組織因子のⅢ番とⅧ番以外の凝固因子は肝臓で合成されるので内因系のAPTTも延長すると思ったのですが…







Ⅶ因子が一番半減期早いから、PT時間がまず延長するのですよ。

最終的にはAPTTも延長します。



肝硬変により、凝固因子全体の産生はもちろん低下しますが、その中でも特にビタミンK依存性の4つが産生できなくなります。

Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹですね。



肝細胞が障害され胆汁酸の分泌が低下することにより、脂肪の消化吸収が阻害され、脂溶性ビタミンであるビタミンKの吸収も阻害されます。



故にビタミンK依存性の凝固因子が低下し、その中でも半減期の早いⅦ因子が一番はじめに下がってきます。



Ⅶ因子と言えば外因子ですよね。PT時間延長です。



上記の理由から、急性期の肝機能のチェック項目としてPT時間がとても役にたつので、教科書には強調して書かれているのです。








確認だが、「APTTは延長しない」と書いてあったのかい?

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